逃げた花嫁 21世紀編

「殿…うぅ…」

彼女が国君の肩に額をつけて泣いてる。


「大丈夫だよ。ちゃ―ちゃん。驚かせちゃってごめんね」


国君が彼女の頭を撫でながら謝ってる。


それに彼女のことを『ちゃ―ちゃん』て一目も気にせず呼んでるし。


「殿のせいではございません!
わたくしが…わたくしが至らぬせいで殿に恥を……うぅぅ」


彼女はひょっとして最近流行りの歴女さん?
言葉使いも昔風だし国君のことを「殿」て呼んでる。