「大久保 急ぎの用だな。お前がここで余に声をかけるのだから」

「ははっ上様
―――につきまして報告が参りました。
上様が昨今からご懸念されておりましたので早々に………」


「わかった。書状を一旦、余にメールしろ。」

「御意」


「大久保 大儀」


「ははっ」


大久保さんが竹君さんに頭をさげながらフロント奥に消えて行った。


なんか不思議な光景。

身なりは現代だけど会話や口調は時代劇そのもの。


この人は本当に3代将軍徳川家光なんだ。


そして私は御台所の鷹司孝子‥。


「華!何ぼ―としてるエレベーター来てるぞ!」


竹君さんがエレベーターのボタンを押して待っている。