「綾斗ー!起きてるー!?」



ドンドンと階段を登る足音。



近所にまで響き渡るんじゃないかってほどの大声。




「綾斗っ!」

「起きてるっつーの……」





ーー俺、如月綾斗、高校3年生。



今日の朝は一段と騒がしい。





「起きてるなら一度で返事しなさいよね!!」

「したから……」

「嘘。絶対ウソよ、」

「はぁ〜…。着替えるから、早く出てってよ……」

「今更でしょ」

「今更でも、なんでも」

「早く準備しなさいよ」

「はいはい」



つーか、まず勝手に部屋に入って来るなって。