雅に綾斗のこと聞きたいのは山々なんだけど、どうしても雅は話そうとしない。 だから綾斗に聞こうとは思わない、ってか聞けない。 仮にもあっちは先輩なわけだし、呼び捨てで名前を呼んでることすら、恐れ多いし。 綾斗はあんまり気にしてないっぽいというか、仕事とプライベートを使い分けてくれたらいいみたいなスタンスだったけど。 「でもさ、雅。最近、綾斗の出るテレビ見るようになったよな」 「ぐ、偶然よ!」 「嘘つけ、」 俺は知ってるんだぞ。