子役の頃から人気を要し、出入りの激しい芸能界で、ずっと第一線で活躍してきた。



自慢じゃないけど、若手俳優と呼ばれる人たちの中では飛び抜けてるくらいの人気も実力も得た。



仕事に対しても目標もあって、香月珠樹が見た世界とはまた違う世界を求めるって、決めてる。



でも、どうしてだろう。




いろいろ持ち合わせているはずなのに、なぜか焦ってる。


雅と、その子供も、俺が父親になるのか不安はあるけれど、初めてのことに対して不安は付き物だし、頑張るしかねぇよな、って思ってる。



だから、未来って考えたことに、俺は何を思うのだろう。



ーーーでも、



「綾斗っ!電話!雅ちゃんがっ!?」