にやけながら父さんのことを思い出してる雅だけど、ほんと幸せそうな奴。
「お前、その顔で父さんに会うなよ…」
「その顔ってなによ、」
「そのデレた顔だよ」
「むむ、」
不服そうな顔をする雅だけど、ボソボソと呟きながら、荷物を置く。
「なにする?」
「…ゲームする」
「はいはい」
部屋にあるテレビの電源をつけて、ゲームをセットする。
俺がゲームするとか意外だ、とかよく言われるけど、ゲームするのは嫌いじゃないし。
対戦ゲームの相手はもっぱら麗美ちゃんだったけど。
雅も光と一緒にやってたみたいで、うちに来て暇な時はこうしてゲームしてる。
まあ、俺が勝つけどな。



