「綾ー?」
「ん…」
「また寝てたの!?」
「わりぃ…」
「ほんと、大丈夫?」
「たぶんな…」
あたしがお風呂上がった後も、またソファーで寝てた綾。
これは相当疲れてるね…。
「ほんと、倒れないでよね…」
「わかってるっつーの…」
「ほんとー?」
「俺が嘘つくと思うか?」
「綾は嘘つきじゃない」
「天音…お前な…」
綾はいつも自分のことに関しては、嘘をつく。
幼馴染みのあたしが知らないはずないじゃない。
「雅ちゃんって、香月珠樹のファンだったんだね」
「……………」
「知ってた?」
「……………」
「はぁ…」
もう、少しくらい反応してくれてもいいじゃない。



