夜中、喉が渇いて水を飲みに行けば、リビングには雅の姿があった。
「雅?」
「…………」
真剣に、テレビを見つめてる。
テレビには香月珠樹…。
さすがに、これ以上はやばいと思う。
「おい、雅って、」
「なによ…」
「さすがに目覚ませ?な?」
「あたしは正常です…」
「どこがだよ…」
なんとも哀れだよ…。
「お前、ほんと、大丈夫なのかよ…」
「大丈夫だもん…」
「嘘つけ、目のしたクマできてるし。今日だけは寝ろ」
「やだっ…」
「お前はファン失格だな」
「光にあたしの何がわかるって言うのよ!!」
「何もわかんねえよ!!」
初めて、と言ってもいいかもしれない、兄妹喧嘩。