あたしがボケーっとした顔で聞いていると、綾斗が呆れた顔をした。
「お前、自分の男の誕生日すら覚えてないのか?」
「………はっ!?」
まってまって、まって!!
今日何日!?
え!?
嘘っ!?
「明日…綾斗の誕生日…」
「忘れてたのかよ…」
いろいろありすぎて、すっかり忘れてました…。
どうしよう、何も買ってない…。
「綾斗、雅ちゃんを責めないの。雅ちゃんだって忙しかったんだから、忘れることだってあるわよ」
「麗美さぁあんっ…」
麗美さん、いい人!
素敵!
「…わかったから、さっさと行くぞ」
「はーい、」
綾斗が歩き出したから、麗美さんと二人で後ろをついていく。



