他の男だったら考えようだけど、丸山くんなら安心できるし、丸山くんは雅に手を出すはずないし。
「黙っててごめんなさい…」
「いいよ、別に。 手は出されてないんだろ?」
「そ、それは当たり前だよ!」
「ならいい、」
手が出されてたら別だけどな?
もしそうなら、俺が丸山くんを潰すまでだ。
「じゃあ、雅ちゃん、明日も頑張ろうね」
「ありがとうございます!」
雅を家まで送り届けて、麗美ちゃんはまた車を走らせる。
「ほんと、雅ちゃんは綾斗のことが好きなのね」
「何言ってんの?」
「好きな人に迷惑かけたくない、って気持ちよくわかるわ〜」
「……………」
いい男に巡り会えない奴がよく言うよ…。



