退院したその日は、香月珠樹の写真集を抱えながら、家で安静にしていた。



そして、これからのことを考えた。



これ以上、綾斗やパパ、他の人にも迷惑かけられない。



だから、あたしは、頑張らなきゃ。



もちろんショーも成功させてみせる。



ショーは大丈夫、と思う。



「“やらなきゃ始まらないことはたくさんだから、一つ一つやっていけばいつか必ず成し遂げられると信じてる”」



香月珠樹もこう言ってるんだもん!



あたしも、一つ一つやって行こう。





「もしもし、あのっーーー」




あたしのスタートは底辺なんだから、やるしかない。




がんばるんだ、あたし!