第19話〜綾斗と雅と監督さん〜



【綾斗】



高校三年だった俺は、無事に青嵐学園を卒業する。



高校三年は仕事ばっかりで、学生生活を満喫してたわけじゃないけど、それなりに思い入れはあるわけで。



それに青嵐学園は幼稚園から大学院までの一貫校。



俺ももちろん幼稚園の頃から通ってた学校だから、それなりにさみしい。




「制服姿も見納めなのね…」



なんて、おばさん臭いことをいうのは、麗美ちゃんしかいない。




「青嵐の制服姿はな、」

「まあ、そうだけど…」



これからも学生役はするし、高校卒業したからといって制服を着ないわけではない。




「ううう、もう泣けてきちゃった…」



麗美ちゃん…あんたね…。