お盆までは午前中の補習があって、午後はモデルのお仕事があったりなかったり。
光と違ってあたしは読モだし、そんなにモデルの仕事をたくさんしてるわけでもないから、補習さえなければ普通の夏休みなはずだったのに…。
「あ、雅ちゃんだー」
「めっちゃ美人!」
雑誌『プラチナ』は女子中高生に人気なだけあって、時々あたしの名前を呼ばれることもちらほら。
覚えて貰えてるって、すごく嬉しかったりする。
あたしもいつか光みたいに専属モデルのお仕事もしたいなぁ。
なんて思いながら、街をぶらぶら。
夏休みに制服で、しかも一人でぶらぶらなんて、寂しい奴だな、あたし…。
「あ、」



