シークレット?スキャンダル!

【天音】




「天音ちゃんは一人っ子なんだよね?」

「そうだよ、一人っ子」

「きょうだい欲しいって思ったことないの?」

「んー。ないかな」

「さみしくなかった?」

「さみしくはないよ。幼なじみもいたし、」




さみしい時はいつも隣りに綾がいた。



だから寂しいって気持ちもなかった。



心の底ではさみしかったのかもしれないけど、あたしって、昔から強がりだからな。



さみしくなったら綾に泣きついてたし。



ま、あたしも綾も、小さい時からそこそこ忙しくしてたからな…。



天才ピアニスト、なんて呼ばれてさ。




今は懐かしいなって気持ちの方が大きいのかもしれない。