目を覚ました時は、部屋には如月綾斗はいなかった。 帰っちゃったのかな……。 「はぁ〜…」 ぐうううう……。 お腹の音が、部屋中に響く。 これ、聞かれてたら恥ずかしい……。 洋服を着て一階に降りると、いい匂いがする。 「ん!?」 「あ、起きた?」 「な、何してるの!?」 「腹減ってるだろうと思って、作ってんだよ。勝手にキッチン使わせてもらってるけど」 「作る!?」 「なんだよ、おかしいか?」 「い、いえ……」 料理できるんだ……。