―春

 私は、この時少し大きなランドセルを、一生懸命しょって通学路を歩いたんだ。


 この時からかもしれない…

もう私達の運命の歯車は、回り初めていたのかもしれない。


これは、私と彼の切なくてガラスのような割れやすく繊細な『恋』のお話―……。