さよなら。

「ごめんな」



頭のうえに、手のひらからの、しずかな熱。



『……なんでジュンジが謝るの…』

「だって、俺が毎年神様にお願いしてたんだしなぁ」

『?』

「天羽が絵智と別れますように!って」

『…性格悪いんじゃないの?』

「でも、天羽はこの世にひとりしかいねぇからなぁ。邪魔もできんし、神様に祈るくらい、よくね?」

『…わたしが今こんなに苦しんでるのに、よくねぇと思わない?』

「全然問題ねぇよ。今天羽の隣にいるのは絵智じゃなくて、俺。その涙を拭いてやれるのも、俺。傷ついた心に付け入るチャンスを持ってるのも、俺。すばらしいじゃん」

『最っ低。性格悪い』

「何年も、天羽を手に入れることしか考えてなかったからな。最低って言われても、最高」


大バカ野郎。