「あたし廊下の飾り取ってくるねー」
「よろしくねぇ」
騒がしい教室を出て、一人廊下へ向かう。
ひんやりした廊下の空気がとても心地良かった。
「…よいしょ、っと」
最後の飾りを取り終えて、ようやく教室に戻るとすっかり教室もいつも通りに戻っていた。
「…珠稀!!翔馬センパイが呼んでるよ!」
そんなあゆみの声が響いたのは、文化祭の閉会式が終わった後の事だった。
今日は午前中で学校が終わるから、早々に帰り支度を始めて、仲間内で打ち上げでもしようか、と話している最中だった。
「…うん、分かった」
みんなの視線があたしと翔馬に注がれる中、曖昧な返事を返して教室を後にした。
