あれ〜。
チャリどこに止めたんだっけか。
うろちょろうろちょろ探し回るあたしはきっと不審者だ。
「…ごめんなさい、いきなり呼び出して」
やっと見つかったチャリの鍵を引っこ抜いて教室に戻ろうとした時、駐輪場の奥の方から聞こえて来た声に足を止めた。
「大丈夫だよ」と返す聞き慣れた声にあたしは思わず二人が居る方向へ歩いた。
「……あ」
進んだ先。
そこに居たのはやっぱり翔馬だった。
文化祭で使う看板を作って遊んでいたのか頬にペンキが付いている。
そして前に居るあの女の子は……
あの子は確か、1組の関根 ナナちゃんだ。
ナナちゃんと言えば、黒髪のツインテールにぱっつん前髪で何処かのアイドルみたいな可愛いらしい女の子。
「…あ、あの…私っ」
見つめちゃいけない。頭では分かっていても目が離せなくて。
それはきっと"告白"だと分かっていたから。
