クラスの男子から適当に借りたチャリはあたし達にはサドルやらハンドルやら高くて漕ぐのも乗るのも辛い。
極めつけは、
「風つーよーすーぎー!!」
「もぉー疲れたぁぁ」
なんと言っても向かい風。
冷たい風が容赦なく体を横切る。
普段はチャリで15分程の距離だけど今日に限っては40分もかかってしまった。
くたくたになりながらやっとの思いで教室にたどり着いて誰かのイスに腰かけた。
「あぁーしんどかったぁぁ」
「ほんとだよねー」
早速あゆみはあたしの隣で崩れた髪を直し始める。
「あ、そだ。チャリの鍵返さなきゃ」
思い出したようにあゆみはくしを机に置いてブレザーのポケットを漁る。
鍵ね、鍵、鍵…
あぁぁあぁ!!!
「忘れたぁぁ!!」
…あたしは勢いよく教室を飛び出した。
