―――…ピーンポーン
聞こえたインターフォンの音ににっこりしてドタドタ階段を降りる。
玄関の扉を勢いよく開けると息をするのも忘れちゃうくらいカッコイイ翔馬が立っていた。
「じゃー、行ってくるね!」
赤く染まった頬を誤魔化すように翔馬から視線を外す。
少し下がって翔馬の斜め後ろから歩き出す。
それを狙ってあたしの視線は翔馬に釘づけで。
無地の白Tシャツにデニム。
まさに、シンプル イズ ザ ベスト。
…世界で一番似合ってる。
「花火大会だけあって混んでんなぁ」
「ね〜、普段はこんなじゃないのに」
爽やかすぎる翔馬にすれ違う女の子はみんな見る。
だよね!!かっこいいよね!!!
「腹減った〜」
そんな熱い視線に気が付かない翔馬は能天気に出店を見てる。
