「ずっーとこのままで居たいなぁ」
「ね〜」
そう。本当に。
ぷかぷか浮かんでるこの瞬間も。
ずっとこのままで居たい。
やっと慣れてきた高校生活も、大好きなクラスも友達も。
…翔馬との事も。
「よしっ!泳ぐか、あゆみ!」
「えぇ〜」
あたしは今だに自分で作ってしまった翔馬との溝を忘れるように深くプールに潜った。
『じゃあ、補習は以上。お疲れさん』
いやいやだったプールの補習も終わってようやく肩の荷が降りた。
制服に着替えて、あゆみと二人、誰も居ないプールサイドに腰かける。
「やっと終わったぁ」
ん〜って伸びして、夏の空気を体内に吸い込む。
独特のプールの香りも何だか好きだと思える。
夏の魔法。
