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春。

桜も満開!ってワケじゃないけどまあまあ咲いてる4月の中頃。


似合わなかった高校の制服もだんだん着なれてきて大人の仲間入りをした気分のあたし、入山 珠稀 16才。




「…ふぁ〜あ、ねっむい」




ぽかぽか陽気に包まれてあくびをしながら歩く。




「あくびをする時は口を手で隠しましょう〜」

「!!…って翔馬(しょうま)じゃーん!」




もうなによ!ってムッとした顔作るけど意識してなきゃ顔面が緩んじゃう。



彼、青木 翔馬(あおき しょうま) 17 才。


柔らかそうな茶髪の髪に少し焼けた肌。

顔の小ささの割りに目が大きくて鼻が高くて。

長身で、手足が長くて。


あたしを見て八重歯を出して笑ってるモデルみたいなこの爽やかイケメンは一つ年上の幼馴染み。