「だから先生居なかったんだ…」
そりゃ大変だ。と一人で納得していると翔馬があたしの左手をふわっと両手で包み込んだ。
「……っ…」
そのままあたしの手を引いて保健室の中央にある長椅子に座らせた。
あたしは速くなった鼓動を落ち着かせるのにただ必死で翔馬の顔を見れなくて、俯いていた。
「…似合ってるじゃん、ポニーテール」
ふいに翔馬が言った。
手を握られた衝撃ですっかり髪型を変えたの忘れていた。
「…そう?」
「うん。似合ってる」
翔馬がすごく優しく笑うからあたしまで笑顔になった。
「…ありがとう」
少しの沈黙の後、翔馬はさっきあたしが見ていた棚とは別の棚をがさごそしだした。
