―――ピーンポーン…


小さい頃から何百回と押してきたであろうこのインターフォンを押すたび、今だに心臓が跳ねる。




「あぁ!珠稀ちゃんいらっしゃい、待ってたのよ」

「お、お邪魔します!」



出てきたのは翔馬のお母さん。
相変わらずものすごい美人。

入って入ってと促されるままにお邪魔したリビングには(メロン)と書いてある段ボールが3箱置かれてた。




「これね、私の実家がたくさん送ってきてくれて。家じゃ食べきれないから持ってって」

「こんなにたくさんいいんですか?」

「いーのよ。いつも家のバカがお世話になってるんだから♪」

「いえいえ、あたしの方が…」



なるほど。だから翔馬はあたしを呼んだのか。

翔馬ママとお喋りしていると二階からジャージ姿の翔馬が降りて来た。