そんな男女の後ろに一つの陰が揺らいだ 『春華………ごめんな?』 『え? 幸雄様………?』 ゆっくり目を開き 悲しそうな瞳をする幸雄 そんな幸雄を不思議そうに見つめる春華 ────ザシュ 『え………………?』 胸から溢れてくる血を手で触る春華 『いくら鬼のお前でもこの鬼ごろしの刀…… “あげは”では傷も癒えまい』 『幸雄……様………?』 『よくぞやった幸雄………』 一人の男が二人の前に現れた