時計の針の行方


そもそも、ハヤトは組織プレーがあまり好きではなかった。
ハヤトは、アルゼンチンやブラジルなどの個人技で勝負するようなチームが大好きだった。

逆に、日本代表のプレーはあまり好きではなかった。
日本の応援はするが、本音は、ブラジルなどの個人技が上手い選手がたくさんいるチームに憧れていた。


「しょーがねーなぁ…」

先ほどから、味方がダラダラとパスを回しており五分が経過していた。
その状態を打破する為に、ハヤトは左サイドを走る。

それに気付いた選手がハヤトにパスを出した。

うん、ナイスパス。

ボールを受けとり、ゴールに向かってドリブルをするハヤト。
相手側も、いきなりのハヤトの行動に対応を遅らせていた。

これはもらった!!

ペナルティエリアからハヤトはシュートを放つ。
しかし、バーに当たってしまい、ボールは敵DFが奪い去っていった。

あーあ、外しちゃったか……… ん?