時計の針の行方

「へえ…珍しいな。内海がこんなにやる気満々なんて…
いつもだったら、かったるいって言ってるのにな」

上江田は、制服から体操服に着替えていた。
着替えるのがとても早く、上江田のやる気を表わしていた。

ハヤトは、急いで体操服に着替え、すぐさま教室を飛び出しグラウンドへ向かった。
上江田も、ハヤトを追いかけるように教室から出て行った。

二人は階段を降り、下駄箱で靴に履き替えて、グラウンドへ向かった。
初夏の涼しい風が吹いている。
梅雨も明け、今日も太陽が元気に顔を出していた。

まさに、絶好のサッカー日和だな…

今日は、女子がバレー。男子がサッカーと、別々に授業を展開する予定だ。
グラウンドに着くと、他クラスの生徒がちらほら集まっていた。

今日は、二年B組と二年C組の合同サッカーだ。
チームは、以前から決まっており、上江田とハヤトは同じチームだった。