そう思い、美空の顔を覗く。
覗いてみると、スー…スー…と、可愛い寝息をたてていた。

……
もしかして、耳が腐ったのか?

ハヤトは、ベットから降りると時間の確認をした。
六時半を時計は示していた。

うーん、まだ余裕はあるな。

そう思うと同時に、風呂場へと向かった。
昨日、疲れてすぐに寝てしまったので、昨日かいた汗をシャワーで流したかったのだ。階段を降りて、左に曲がりそのまま奥へと進んだ。
途中、みそ汁のいい匂いがして、気持ちの良い朝を予感させた。

脱衣所につくと、すぐに制服を脱ぎだした。
結局、昨日は制服のまま寝てしまったのだ。
脱ぎ終わった制服を綺麗に畳み、洗濯かごに入れる。
幸い、変えの制服があるため、昨日の汗をかいた制服を着なくてすんだ。


そうして、ハヤトは風呂場のカーテンを開けた。
端に置いてある、小さい風呂場用イスを自分のいる場所に寄せ、座った。

シャワーの蛇口を捻る。
すぐさま、冷たい水が出てきた。
冷たい水で髪を濯ぎ、髪を洗い始めた。
この冷たい水が、ハヤトの頭をハッキリさせた。


残り2ヶ月か… これから悔いのない人生を過ごすか…

ハヤトは、いかにも16歳らしくない決心をしていた。