「……信じらんねー…」 若宮の腕の力は弱まることを知らず。 むしろどんどん強くなっていく。 でもその息苦しさが今は どうしようもなく幸せだった。 「…こっちのセリフだよ」 そっと、ためらいがちに若宮の背中に手をまわしてみる。 ビクッと一瞬体を震わせた後、若宮は嬉しそうに笑って 「………愛してる」 そんな、魔法の呪文を唱えた。