お嬢様と執事



コンコン

「玲花…開けるぞ?」












風牙が入ってきた。













「お前なぁ…また心を閉ざすんじゃねぇよ…。」

「だって…。」

「さっきのことは悪かった。俺だって知らなかったんだよ。一ヶ月前にいきなり言われたくらいだからな…。」

「ふぅん…。」

「あっけねぇな…。
俺はまた戻ってくるよ。」

「……。」

「じゃな…。










また会おうな…玲花…。」


「うん…。」
















パタン…


















「うぁああああっ!」











私は風牙がいなくなった途端泣いた。












どうして"行かないで"と言えなかったのーーー。





















私は部屋に閉じこもった。


















10月25日 21時50分のことでしたーーー。