――ピピピ カチ
寝れるはずもない私。
鏡を見ると、赤く充血し、腫れた目。
元気のない、私。

私は顔を洗った。
スッキリするはずもない顔。

タオルを濡らして目にあてた。
しばらくすると、腫れはすっかり引いていた。

昨日から誰とも話してない私。
ご飯も喉を通らない。

私にとって、兄ちゃんがどれだけ強い存在なのか、改めてわかった。

――私はいつものように学校に行った。

いつもは、一旦教室に行くけど、図書室に直行する。
やる気が出ない。
気力すらない。

でも、眠くはなくて、さほどお腹も減ってはいなかった。
兄ちゃんの事ばっか思って。
放課後行くときは、何を持って行こっかなって考えて‥。

兄ちゃんは、ひょっとしたら今日目が覚めるかもしれない。
そんな希望をだいて。
放課後が待ち遠しくなった。
でも、まだ10時になったばかり。

なんでこんなに遅いんだろ、時間が過ぎるの。