――「星野優の病室どこですか!!!」
「‥305号室です」

――バタバタ
階段を駆け上がる。

「兄ちゃん!!! はぁはぁ‥。」
「‥あ、椿」
清二がそこにはいた。
清二の近くには、ベッドがあって、そこに横になっているのは兄ちゃん。
傷だらけで、機械が何個かついている。

「にい‥ちゃん」
静かに頬を伝う涙。
「いつ‥目が覚めるかわからないって‥。」
清二も、苦しそうに口をひらく。

「ずっと‥目が覚めないって事は‥ないよね」
「‥‥‥。」
「なんで‥なんで何も言わないのさ!!!」
清二の胸倉を掴んで叫ぶ。

「優は、椿をおいて逝ったりしない」
胸倉から私の手を離して、病院を出て行った。