――「今日帰るんだっけ?」
「うん」
「冬休みは必ず行くから」
「約束だし」
「おう」

お昼ご飯を食べながらそんな会話をする私達。
なんだか、さみしい。

「じゃ、冬休みな」
「うん、バイバーイ」
あっという間。
兄ちゃんとの別れは、いつもあっという間。
楽しいと時が経つのははやいって本当なんだ。

「ただいまー」
「‥‥髪、切ったのか?」
「まぁね。 似合う?」
「おお」
「サンキュー」

私は取り合えず自分の部屋に鞄を置いて、父さんの所へ向かった。

「ただいま、父さん」
「おかえり。
どうだった?」
「楽しかったよ。
兄ちゃん、冬休みは必ず来るってさ」
「そうか」
「今日夜ご飯はいらないから。
もう、寝るよ」
「わかった」

寝れるはずはない。
まだ6時だ。
でも、なんだか今日は皆には会いたくない気分だった。