私は兄ちゃんの向かいに座った。

「何考えてんの?」
「え? あ、別に」
珍しく顔に出ていた兄ちゃん。
でも、すぐに何もなかったかのように酒飲んで話し掛けてくるから、私はそれ以上きかなかった。