「あっれ?
またアイツ来てるよぉ?」
笑いながら喋る女。
その女の視線の先には、1人の女。

茶髪で、ショートで、元気っ子って感じの女の子。

「本当だぁ。」
仲間と思われる女が喋る。

ごみ箱を持ってきて、ショートの女の子にごみを頭からかける。
「グスッ」
女は下を向いて、泣いているようだった。

「あっれ?
泣いちゃった?」
「くっさーい」
笑う2人。

―――ガンッ
周りが静まりかえり、私に視線が向く。

あの音は、私が机を蹴った音。

「くだらない」
2人を睨みつける。

「高校生にもなってイジメかよ。
中学生、もう1回やれば?」
クスリと笑う。

2人とも、言い返してはこない。
焦っているようだった。

「あんたら、1回同じ事、されてみる?」