朝から楽しみで楽しみで。
ただ、兄ちゃん家に泊まりに行くだけなんだけどね。

「椿、そう言えば今日から優ん所に泊まりに行くんだっけ?」
そうきいてきたのは、父さんの右腕の清二。

「そうだよ。
月末の2日前に帰って来るよ」
「そっかぁ。
寂しくなるなぁ」
「お土産持って帰るから」

「え、まじ?」 「俺、食いもんがいい」 「え、そこはお揃いのストラップだろ」 「は? きもすぎるだろーが」

「お土産、兄ちゃんのパンツでいい?」
「「‥‥‥‥。」」

5秒くらい私を見て、皆顔逸らしやがった。
「さ、さーて。
そろそろ昼飯だべ」
「は、腹減ったな、うん」
「飯まだかなぁ」

「なんなんだよ、お前ら」
そう言いながらも笑う。
「山本組だけだよな。
ここまで仲いいの」
そう言って笑う、清二。
「そう言えば、父さんは?」
「‥奥さんのお墓参りに行ったよ」
「そっか」

なんか、ここだけ暗いな。

「飯出来たぜ」

「さて、俺らも行こうか」
「そだね」