―――コンコン
「どうぞー。」
「失礼します」

入ってきたのは、若い男の先生。

「こちらは、1ー4担任の笹倉冬馬(ささくらとうま)先生よ」
「星野椿さん、ですよね。
よろしく」

そう言って微笑み、手を出してくる笹倉先生。

「どーも」

私は、挨拶だけした。

笹倉先生は自分の手を見て、私の顔見て、苦笑いをした。

馴れ馴れしくて吐き気がする。
大人なんか、皆一緒。
人間なんか、皆一緒。
信じない。

「星野さん、クラス行きましょうか」
ぎこちなく笑う笹倉先生。

「はい。
失礼します」
梓さんにお辞儀をし、理事長室を出た。