また、雨の日に家族を失うのか。
いやだ。
そんなの、嫌だ。

バイクのエンジンをかけて、第5倉庫へ急いだ。

――「ここか」
警戒しながら扉を開けた。

――パン パン パン
なにがなんだかわからない私。
そりゃそうだ。
扉を開けるといきなりクラッカーが私に向けられ、中からキラキラ光るものが出て来たのだ。

「椿、今日は歩(あゆむ)の誕生日なんだ」
歩は、組員の事だ。

「ごめんな、驚かせて」
「まじで、ビビったし」
前髪をクシャッと握る。

「悪い。 今日は天気悪いけど、いい思い出つくろーぜ」
「「いえーーい!」」

それから、皆で楽しく誕生日パーティーをした。