バイクで高校に行くと、理事長室に向かう。

――コンコン
「どうぞー。」

軽く2回ノックをすると、中から女の人の声がきこえた。

「失礼します」

ユックリとドアを開けると、椅子に座った女の人が机に向けていた顔をこっちに向ける。

「星野椿ちゃんね?」
そう言って微笑む梓さん。

何気に会うのは初めてだったりする。

「はい、星野椿です」
「座って」

ソファーに座ると、梓さんも移動し、私の前に座った。

「椿ちゃんのクラスは、1ー4だからね。
担任は、もうすぐ来ると思うよ」
優しく微笑む梓さん。

私は、そんな優しい笑顔でさえ、信じれない。
つくづく冷めていると思う。