私達はその日、父さんに話す事にした。

3人だけで会うのははじめてだ。

「父さん‥もう、噂きいてると思うけど。
私達、付き合ってる」
しばらくは、誰も喋らなかった。
静まり返った中、口を動かしたのは父さんだった。

「椿‥本気で言ってるのか」
「うん」
「俺達、本気で付き合ってます」
そうはっきり言った葵。

「葵君‥椿を泣かせたら、許さないからな」
いつもより、低い声でそう言った。