――池沢 葵――

「俺は、中学2年くらいのときから少しずつ荒れて、女を取っ替え引っ替えしていた。
女達はそれを知っていて、俺に近寄って来るんだ。
ヤンキー系の女、ギャル系の女。
清楚な奴とかは、誰ひとり俺には近寄らない。
でも、3年になったばかりの俺に告白してきたのは、清楚な女だった」

―――昔

手紙で屋上に呼び出された俺。
指定時間に屋上に足を運ぶと、黒髪ショートで、清楚な女がそこにいた。

女はこっちを向き、照れ臭そうに笑った。

「私、池沢君の事が好きなんだ。
付き合って‥くれないかな」
「いいよ」
3人目の彼女だった。

1人目は、ヤンキー系の女で。
2人目は、年下の気の強い女で。
3人目は、清楚な女。

清楚なタイプとは付き合うのは初めてで、すぐに噂は広まった。