高端院長と共に病室へ入ると、真っ白な二人部屋に、彼女はたった独りで横たわっていた。
青白い顔で眠る様子はまるで時を止めているようで、生きているのかすら心配になるほどだ。
ガランと広い病室は寒々とした雰囲気で、彼女が永遠に目を覚まさないのではと、冗談にもならない不安が胸を過ぎった。
「先生…彼女の家族とは連絡が取れたんですか?」
「いや…彼女の身元を知るものが何も無いんだ。
警察でも何か訊かれなかったかい?」
「彼女は何か持っていなかったかとか、預かったものはないかとか…少し訊かれましたけど、その程度です」
「そうか…」
「先生、俺、彼女に頼まれたことがあるんです」
「頼まれたこと?」
「はい。彼女が意識を失う直前に―…あ…っ!」
青白い顔で眠る様子はまるで時を止めているようで、生きているのかすら心配になるほどだ。
ガランと広い病室は寒々とした雰囲気で、彼女が永遠に目を覚まさないのではと、冗談にもならない不安が胸を過ぎった。
「先生…彼女の家族とは連絡が取れたんですか?」
「いや…彼女の身元を知るものが何も無いんだ。
警察でも何か訊かれなかったかい?」
「彼女は何か持っていなかったかとか、預かったものはないかとか…少し訊かれましたけど、その程度です」
「そうか…」
「先生、俺、彼女に頼まれたことがあるんです」
「頼まれたこと?」
「はい。彼女が意識を失う直前に―…あ…っ!」



