双子の姉妹の マキとマイ

ビクッ!


私はいきなり声をかけられたこにびっくりして後ろをふりむいた。


女の子が不思議そうに私の顔を覗き込んでいる。


髪の毛の長さと雰囲気が男子にも見えるが、制服がブレザーだし、女の子だ。


ニコニコしてて、とっても可愛い子。


ふむ……。


マイより断然頭がよさそうで、可愛いわね。


って、そんなことはどうでもいい!!


「あんた、誰?」


女の子は目を見開いて、人差し指を自分に向けて、コテッと頭を横にした。


「私?私は、佐々田円香(ささだまどか)だよ。君、転校生だよね?」


「は、はぁ」


私はコクッとうなずいて曖昧にこたえた。


佐々田さんは、ふふっと笑いながら言った。


「やった!マキのこと転校してきたときから友達になりたかったんだけど、人がいっぱいいて、近寄れなかったんだぁ。ここでサボってマンガ読んでたら、マキがいきなり入ってきたから、チャーンスって思ったんだ」


よく、しゃべる子ね。


そして、いきなり呼び捨てって……。


佐々田さんは、私が持っている地図を見て、ひらめいたように両手を合わせて言った。


「マキ、図書館に行きたかったんだ!よしっ!私が連れてってあげるよ!」


「な、なんでわかったの!?」


佐々田さんはキョトンとして、言った。


「だって、その地図に、図書館のところに丸してあるじゃん?」


くっ……。


なるほど……。

「佐々田さん。本当に連れてってくれる?」


佐々田さんは、ニコッと微笑むと言った。


「もっちろん!!任せてよ!!それと、私のことは円香でいいよ?もう友達じゃん!」


………なんてこと!


か、か、か、可愛すぎる!!


初めて女の子の友達ができた……。


私は、佐々田さ………いえ。


円香の腕にしがみついて微笑んで言った。


「ありがとう、円香!」


私………どこまでも、円香についていくわ!


円香は、へへっと笑うと、行こっか?っとつぶやいた。









本日、この時をはじめにアホ2人の友情がかたく結ばれた。