双子の姉妹の マキとマイ

先生が不思議そうに言った。


「ん?マキさんは、宙と知り合いか?」


「いっ、いえ。「知り合いです」」


私の声をさえぎって、宙は言った。


先生はそうかっと言って、私に席につくようにと言った。


私は宙のとなりの席に座った。


「どーいうつもりよ?」


私は小声で言った。


だって、先生が宙と知り合いか聞いてきたとき、クラスの女子がすごい目で睨んできたもの。


めんどくさいから、白を切ろうと思ったのに……。


「本当のことだろ?」


そっ、それはそうだけど……。


……これ以上、この話をしても埒が明かないわね。


私は話題を変えた。


「ねぇ、宙。あんたって、頭がよかったのね」


「あたりまえだろ。この俺のどこを見て、頭が悪そうに見えるんだよ?」


いちいち、偉そうなやつね。


確かに、頭はよさそうだけど。


宙は思い出したように言った。


「そーいえば、マイはG組なのか?」


「?ええ、そうよ。どうかした?」


私は不思議に思い首をかしげた。


すると、私のほうを見てニヤリと笑うと言った。


「響夏もGクラスだ」


………これは、これは。


悪夢の始まりだわ。