双子の姉妹の マキとマイ

ルルアは涙交じりの声で言った。


「本当は行かせたくなんてないです!…ずっとおそばにいてほしい。でも、それじゃあマキ様は幸せになれないんですよね」


私から離れると、ルルアは微笑んでくれた。


ごめんね。


私だって、ルルアと一緒に魔界でいたかった。


でも、それじゃあ幸せになれないって気づいたの。


私は言った。


「ルルア。私、多分しばらく会えないわ。目指したい夢があるの。それを叶えることができて…」


最高の笑顔を見せた。


そして自信あり気に言った。


「ちゃんと胸を張って、ルルアに幸せですって報告するわ。…それまでバイバイ」


ルルアはコクっと頷いた。


それを合図に私は立ち上がった。


響夏のいる扉の間まで、後ろを振り返らずに歩いた。


途中でまた涙が出そうだったけど、堪えた。