びっくりして目を閉じるのも忘れていた。


目をつぶった響夏が、チュッと私についばむようにキスを落とした。


そしてすぐに顔を離した。


真っ赤な頬を膨らまして、唇を尖らせた響夏は言った。


「俺はこういうことしたいんです。マキにはそういうつもりなくても、俺は期待するんです」


その言葉に時間差にボンッと私は顔を赤くした。


何て言ったらいいか分からなくて、口を押さえて目を逸らした。


すると響夏は顔を覆うと、そのままベッドに倒れてしまった。


「え!?ちょっと大丈夫!?」


私は響夏の見えない顔を覗き込むように言う。


すると響夏はこもった声がした。


「あー!!もういやだ!!俺絶対今ちょうかっこ悪い!!」