「ちっがーうぅぅ!ハンバーグが落ちちゃったんだよ!?食べ物を粗末にしてはいけないでしょ!?」


は……ハンバーグ?
そんなこと?


「鬱陶しいわね。たかがそんなことで、いちいちスネないでちょうだい」


マイは、ウッと小さく唸って、ストンと椅子に座った。

はぁぁ〜。
やっと静かになった。


「ねぇ〜?そろそろいい、マキ?」


響夏が遠慮がちに言った。
私はコクッとうなずいた。
そして私は響夏に向き直り、マイのほうを指差して言った。



「これが、私の双子の妹。マイ・リンドゥ・ソルシャードよ」


そしてマイは私を指差して、無愛想な男に言った。


「これが、言ってた双子の姉。マキ・リンドゥ・ソルシャード。言ったとおり、ドキツイ性格でしょ?」



「誰がドキツイですって!?もともと、マイが魔法薬の調合の邪魔さえしなかったら、こんなことにはならなかったのよ!ちょっとは、反省なさい!!」


マイは、シューンとなって椅子に座った。


私もゆっくり深呼吸して、椅子に座った。


それをまっていたかのように、響夏が口をはさんだ。



「俺は、戸間響夏。響夏でいいよ。そこの仏頂面のやつとは従兄弟だ」


「えっ!?宙と響夏って従兄弟だったの?」

マイは口をポカーンと開けて言った。


「………なんで、仏頂面で俺だって断定できんだよ?ほーー。なにか?それは、俺を仏頂面だと言いたいのか?」


そりゃあ、あんたしかいないでしょ。

響夏の従兄弟なら、私とマイは双子なんだから、あんたしかのこってないじゃない。

頭悪いわね。
マイは焦ってたように、言った。

「ま、まあ、落ち着いて。マキ姉!この人は、戸間宙って言うんだ」

ふーん。
宙を眺めていると目があった。
そして、宙は気付いたように言った。