変わって欲しかったというお母様の意図がつかめず、探るように見つめるとお母様は階段をおりてきてながら言った。


「マキはいつも一人で抱え込んで、自分の殻に閉じこもったままだった。そんなマキに頼りっぱなしのマイ。このままいったら、この子たちは何の成長もなく何のぶつかり合いもないまま、マキが王位を継承してしまうって思ってたの。だからお母様の生まれ育った世界でたくさんのことを学んでもらうために、人間界に送ったの。人間界にはたくさんの人がいて、その一人一人が自分の言いたいこと、やりたいことをして、自分の個性を大切にしている。そんな中にいたらこの子たちもきっと変わるって思ったのよ」


「…だから私たちを人間界に?」



「そうよー!まさか、ここまで変わるとは思わなかったけど良かったわ」