双子の姉妹の マキとマイ

響夏はまだ赤い顔をして押し黙っている。


そのとき。


「マキ姉…」


後ろから少し怒った声が聞こえた。


ビクッとして後ろを向くと、そこにはマイがいた。


「マイ…」


マイは肩をフルフルと震わせている。



これは……やばいやつだわ!


私はとりあえず両手をあげて焦り気味に言う。


「ちょっちょっと、落ち着いてマイ!」


「マキ姉はいつも何で私に全部隠すの??」


私の声なんか耳に入ってないみたいで、どんどん目に涙がたまっていく。


これはやばい!!


私はグイッと響夏の手を掴んで、頭上が守れそうな少し屋根のあるところまで引っ張る。


意味が分からない様子の響夏に説明する暇もなく、耳をつんざくようなマイの声が聞こえた。



「マキ姉なんか…マキ姉なんかだいっきらぁいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!」